日頃は圧倒的にジギングの回数の多い私だが、今年はキャステング付いている。
それは、昨年から八丈島にパヤオが設置され、それが今年になって特に好調で、6月に入ってからはキハダマグロが入り出した。
その為に、パヤオに釣行する日が多く、当然にキャステングゲームが多くなったからだ。そして、6月25日に「ビッグオーシャン」代表である和田さんと、友人の塩谷さん、杉山さん(文中では今後の敬称を省きます)を誘って、沖縄へパヤオ釣行することになった。
「ネーチャーボーイズ」は、皆さんご存知のステンレスジグ「ファンキーロボット」を各種リリースしているのだが、このステンレスの特性を生かして、よりアピール性の高いバイブレーションやミノーなども試作段階である。
そして、今回の沖縄では、始めてペンシルの試作品をテストとして持ち込んだのである。
「ネーチャーボーイズ」は環境に配慮した、もの作りを目指している。それは、今までのメタルジグやルアーに多く使われてきた、有害化学物質を(鉛などの毒性の高い金属やエポキシなどのコーテング剤、そして環境リスクの大きい塗料など)極力抑えた製品作りであり、地球環境に優しい未来志向をテーマとして考えているからだ。
このペンシルもステンレスを素材にした大胆なデザイン、泳ぐルアーと云うよりは走ると表現した方が良いだろうか?。
それは、追われたダツやトビウオがあたかもテールウォークで逃げ惑ってように、激しく水面をのたうつ。非常にアピール性の高いルアーである。早朝、羽田を出発して那覇空港には9時頃に到着。そこから、レンタカーでボートスタッフの待つ万座ビーチホテルに向かうことにした。
初日の出船は午後の2時近かったこともあって、近いパヤオとその辺りの根を中心にしたジギングである。
しかし、ベイトフィッシュの影も見えず、小型のカツオのバイトもない。
水深60~100メートル台のジギングも、全くラインに掠ったような感触さえなく、この日の釣りは終了した。
2日目は西に約20マイル走って、沖縄県で設営した大型パヤオに向かう。
最近はキハダマグロの10~20クラスが釣れているらしく、キャプテンの幸喜さんの話では、間違いなくそれを超えるクラスも入っているという話だ。しかし、西のパヤオは釣れている実績があるためか、すでに数隻の漁船と、他にもエサ釣りのお客さんを乗せた遊漁船が多く入っていて、まるで沖縄の船が全部あつまっているのでは? そんな状況に見えた。
おまけに、潮がまるで動かない、僅かに流れた感じがするのは風で船が流されているだけのようだ。 表層を小型のカツオやキハダがポツポツ見えるだけ、塩谷、杉山、共に小型のカツオとキハダをヒットさせたがフッキングが甘く外れてしまう。
これは、食いが浅くショートバイトの傾向が強いためだろう。私も、ようやく小型のメバチマグロを針掛かりさせ、魚の顔を見ることが出来たが、このパヤオでは、船が多いうえに小型中心である。大型の可能性が薄いと判断して北西にあるパヤオに向かうことにした。
10マイルほど走ったそのパヤオも、やはり県営である。ここでは漁船が1隻だけ、のんびりとエサを(多分、キビナゴであろう)流していた。多少のナブラが見えるが、やはり潮が緩いのか?あまり魚が釣れている感じではない。それでも、私達はゆっくりと潮上から流すようにする。
やがて、プロトタイプの小型ペンシルにキハダがヒット、残念ながら小型である。そして、和田の大型ペンシルにもヒット、これは中々良型のシイラで、ちょっとスッタモンダであったが、それでも無事にランデングする。やはり大型のペンシルの方が良い動きをしているようだ。
そこで、大型のペンシルにルアーチェンジをしたが、結局は、その後は飽きないほどのヒットはあるものの小型中心で、そのままで終了した。翌日の最終日は、ジギングは諦めることにする。それは、バイトの少ないジギングよりも、キャステング一本に絞った方が高確率と読んだからである。
そして、前日にやった北西のパヤオと、伊江島漁協が入れている近くの簡易パヤオを、大型のペンシルを使って攻めることにした。
しかし、その最終日も北西のパヤオは、魚は多いが相変わらず小型が中心である。100グラム以上のペンシルに絞ったが大型は出ない、そこで幸喜キャプテンはこのパヤオを諦めて、簡易パヤオに向かうことにした。ところが、これが大正解である。
開始早々、私に大型がヒット。しかし、リーダーを丸ごと飲み込まれ、フッキング場所が悪かったのか? 暫く遣り取りしたが、痛恨のブレークである。130ポンドのリーダーが途中からズタズタになっており、キハダは口の横部分にある歯が鋭く、ラインが呑まれるとイソマグロ並みにブレークする。
それは理解の上だったが、瞬時の合わせを怠った私のミスである。
そして、遠投を繰り返し距離的には有利なはずの私の横で、グランドスパイのキャステングロッド (ジギング用なのであまり飛ばない) で手前側を丁寧に探っている和田のペンシルに 「ガボッ!」 と大型が出た。
反転する時に見えた尾鰭から判断すると、軽く20キロを超えるだろうか、甲高いドラッグ音を残してラインが出ていく。
私はサポートに入り、大型であるから丁寧に時間を掛けて遣り取りすることを告げ、ラインの方向や走りのスピードを確認する。なにしろ、ラインはPEの3号でリーダーは60ポンド。 根に入らないパヤオ釣りとはいえ、伸びのあるナイロンラインならいざ知らず、チョットした傷でも簡単に高切れする。そして、60ポンドのリーダーなのだから、少しでも飲まれていたらブレークするだろう。
しかし、フキングが上手くいったようで、100メートルほど走ったところで、魚は止まってくれた。 こうなると、心配なのは熱によるライン疲労と結束部分の締め過ぎによるブレークだ。それを避けるためにラインとガイド部分に冷水をかけ、時間を掛けてラインに負担が掛からないように丁寧にやりとりすることにする。ロッドはグランドスパイであるから全く問題はないだろう。
そして何よりも遣り取りしている本人の、和田が落ち着いていた。大柄ではあるが、長年鍛えたスポーツ感と柔軟性を持ち合わせている。
1時間ほどのやりとりで、やがて魚は浮き上り、私とキャプテンの2人かかりで無事にランデングすることが出来た。
検量では24キロのキハダマグロ、それは25センチもある金属製の大型ペンシルをガッチリと咥え込んでていた。
杉山、塩谷、と3人で祝福、和田と交互に握手をしたところでキャプテンに感謝の意を述べ、帰港することになった。
クルーの伊藤さんは「しかし、このペンシルは良い動きをしますね~、今までのペンシルにはない前方に飛び上がって逃げるような動きで、これだと大型の魚が騒ぎますよ~、理想なんですよね~、こんなの~」
確かに、彼は多くの釣りを経験しているアングラーでもある。その経験から率直な印象を述べているのだろう。そして私も、このルアーに関しては大いなる自身を深めた。
これから若干の改良は加えるが、おそらく画期的とも云えるルアーになるだろう。
今回の沖縄は、その意味でも、大きな収穫のあった釣行と言えよう。
パパ大津留