フィールド・レポート

ハタンポシェイプの進化

ルアーショップにこれだけ多くのメタルジグが並ぶ中で、ハタンポシェイプは異色といっても良い。それは、ステンレス素材独特の輝きと比重の重い鉛にはない独特の泳ぎにある。

確かに、軽いものほど基本的にキャステングゲーム用で開発されたものであり(ワームとのコンビネーションで狙うマダイジギングやロックフィッシュ狙いは違うが)、150グラムより重いクラスのジギング用でも若干キャストしてのジギングは良く泳ぐ。

それは、浅場の青物を狙う場合は特に効果的で、メタルジグとジグミノーの中間レンジを狙うスピニングタックルに開発されたものなので、そのフィールドによって多くの使い方はあるが、キャステングゲームで使う場合でもジギングで使い場合でも基本はスピニングタックル向きなのだ。

しかし、私はスピニングタックル、ベイトタックル、どちらでもジギングをやるが、ネーチャーボーイズブランドをプロデュースする傍ら、スタジオオーシャンマーク・ブルーヘブン(ベイトリール)のプロデュースもしているので、どうもベイトタックル偏重のアングラーに見られがちだ。

その為に、地方のショップさんを回ると良く質問されるのが、ハタンポシェイプはベイトタックルのジギング用に開発されたものと勘違いされ、ベイトタックルでの使い方を聞かれることが多い。

しかし、実際はキャステングゲームも好んでやり、スピニングタックルも良く使う。特にこのハタンポシェイプ40グラム~80グラムでは、サーフゲームは勿論だが、パヤオの水面直下に、お腹とテールに2本のトリプルフック(この方が安定した泳ぎをするので、私はバーブレで細身のトリプルを使う)で好結果を出しているメタルジグなのだ。

前回も、八丈島での雑誌取材で大型5~6キロサイズのキハダ、カツオ、ハガツオを入れ食いにさせ、最後には10キロ超のカンパチまでキャステングでヒットさせ、非常に楽しい釣りをした。

こんな結果からも、ジギング用の大きなサイズでも泳ぎ重視で開発され、スピニングタックル用といっても過言ではない。勿論、ベイトタックルでも使い方によっては恐ろしいほどの効果を発揮するが、それは泳ぎのイメージを如何に実際のロッドワークに生かすか?が大事であり、浅場中心の若干にキャストをして斜めで引くワンピッチジャークが基本なのだ。

8月前半の釣行で、ハタンポシェイプのプロトタイプでの話しだが(これはテストジグなので詳しい形状やカラーを公表する事は控えたい)、お客様のガイドでジギングに出かけ時のことである。

当然に、初心者相手のレンタルタックルを使ったガイドであり、リールの持ち方、リールの巻き方から、船に立つ姿勢まで、基本の全てをレクチャーしてから始める。レンタルタックルを持った6人の参加メンバー一人一人に教えるのだから、自分のジギングはなんてのは出来るはずもない。

しかし、水温が低く活性も悪かったのか?5時間以上やっても、ヤガラやハタ類のヒットはあっても、誰一人青物をヒットさせることが出来なかった。そしてとうとう終了の時間になったので、そこで唯一持ち込んだベイトタックルに、ハタンポシェイプ300グラムのテストジグを装着し「皆さん、残り時間が少ないですよ~。釣れなくても最後まで諦めないで頑張ってくださいよ~」 といって、参加メンバーと一緒にメタルジグを落とし込んだのである。

水深は35メートルから50メートルの駆け上がり。この時期、いつもであれば200メートル近くのディープジギングなのだが、何しろ今年は低水温である。本来なら比重の軽いステンレスジグでは300グラムでも心もとないのだが、この水深では潮に乗りやすいステンレスジグであっても重いぐらいだ。

まして、ベイトタックルであるから直下のジャークしか出来ないので、非常に難しい状況だ(浅いポイントの真下のジャークは数回で終わるので、広くゾーンを探るのは厳しい)。そして、簡単にボトムを取って、其処から数回ジャークしたところで直ぐにヒットがあった。最初は大きく首を振るだけだったので、これは大型だと直ぐに判った。「申し訳な~い、竿を上げてくれる~、おっきいから~」

こう言って、魚が走り出す前に出来るだけ強引にラインを巻き取り数メートル浮かす。そこで、やっと気が付いたように魚が走りだした。 PE6号、リーダーは200ポンドだが、根に潜られたらひとたまりもないので、魚の頭の向き方向に場所を移動して、リールを押さえ込む。グローブが擦れ焦げ臭いにおいがして破けてしまい指が焼ける。それでも強引に抑えると魚が止まった。

頭方向に、ロッドを回しながらポンピングを開始、その後も2度ほど走られたがそれから2分ほどのポンピングで大きな魚体が見えた。30キロ近くはあるだろうか?、大きな口でガッチリとハタンポシェイプを咥えランデングネットの収まった。

後の検量で、長さの割に軽かったが、それでも26.4キロの巨大なカンパチ。上記したように、スピニング使用で有利なハタンポシェイプだが、こういった大型をベイトリールで釣り上げると大きなインパクトがある。この結果で、またまた多くのアングラーにベイトリール仕様と勘違いされそうだが、こういった結果を重ねることが次のテストに繋がる。

参加したお客様たちには、悪かったがそれでも 「パパさ~ん、良いものを見せて貰いました~」 と喜んでいただいたので今回の釣行は良かったと云うことだろう。

ハタンポシェイプはこういったテストを繰り返し、まだまだ進化していく。これからは、ベイトジギングにも期待できるだろう。

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